今回紹介する配偶者控除は、多くの共働き世帯にとっては大きな問題で、2018年からは内容が大きく改正されることもすでに決まっています。生活に大きく繋がる収入面への影響などは、一体どのようになっているのでしょう。

目次

配偶者控除が廃止される時期


国会では頻繁に配偶者控除が議案として上がり、時には廃止させるとまで言われていました。配偶者控除の廃止についてここでは紹介します。

2017年1月からの廃止案は廃案

何度も国会で論議されてきた配偶者控除の廃止ですが、2017年1月から廃止されると言われていましたが、その廃止案自体が廃案となりました。

見直されてはいるが今後の完全廃止は未定

2017年1月に配偶者控除が廃止される案は廃案となりましたが、その後も見直しなどは継続して行われています。今後また廃止案が浮上する可能性はありますが、その案が施行されるか否かは現段階では何も決まっていません。

配偶者控除のメリットは?


配偶者控除のメリットは、夫の扶養となってパート勤務などで働く主婦を支える配偶者控除は、扶養の範囲内で働くことで納める税金を削減することができるのが最大のメリットです。

配偶者控除のデメリットは?

一方で配偶者控除のデメリットもあるようです。扶養の範囲内を気にするあまり、思うように働けない主婦が多く、沢山の活躍の場があるにも関わらず、配偶者控除と言う縛りの中で苦しみながら働き方を模索する女性も少なくありません。

2018年から配偶者控除が改正される

専業主婦や働く主婦を支える配偶者控除ですが、2018年には内容が大きく改正されるようです。一体どのような変化があるのでしょう。

夫の年収が増えると配偶者控除の控除額が減少

夫の収入額に応じて配偶者控除の金額が少なくなる新制度は、収入が多い世帯への支援が少なくなり、あまり収入額が多くない世帯への支援が手厚くなります。

配偶者特別控除の対象が最高200万円まで増額

減額ばかりが多いイメージの新しい配偶者控除ですが、配偶者特別控除の対象が最高200万円まで増額されます。今まで対象から外れてしまっていた方でも、配偶者特別控除の対象に含まれる可能性が高まりますので、今まで以上に控除される機会が増えます。

2018年1月1日から12月末までの所得が改正の対象

新しい配偶者控除は2018年1月から適用になることから、2018年1月1日からの1年間の所得が改正された配偶者控除の対象となります。

所得税や住民税の課税や社会保険は変更なし

配偶者控除には変化がありますが、所得税や住民税の課税のほか、社会保険の変更などはありません。その他税金に変化はなく現在のままで、配偶者控除のみが変更されます。

共働き夫婦の働き方事情

配偶者控除は専業主婦だけでなくパート勤務などで働く主婦を支えるものでもあります。最近の共働き夫婦には、どのような事情があるのでしょう。

扶養の範囲内で働く女性ばかりではない?

配偶者控除を気にして扶養の範囲内で働く方もいますが、その一方で納める税金などを気にせずバリバリに働く主婦も増えています。最近では女性だけが家事や子育てをする時代ではなくなり、便利な家電やサービスも増えてきたことで、女性も仕事に集中しやすくなっています。配偶者控除の制度改革をきっかけに、自分の働き方を考える時間をつくるのも良いでしょう。

女性には短時間の勤務も人気

しかし中には仕事よりもプライベートを重視する方も多く、半日程度の短時間勤務も人気です。体の負担も少なく、空いた時間を有効に働ける仕事も増えていて、年齢を重ねてからも長く続けられるような接客業などに特に注目が集まります。

男性側の意識改革が大事

家事や子育てに協力的な男性もいますが、中にはまだまだ古い考えの男性も多く、亭主関白を貫く人も多いようです。夫婦の数だけそれぞれの組み合わせややり方が存在していますが、例え専業主婦の家庭であっても家事や子育てに協力できる余裕がある男性は、仕事面でもプラスに働くことが多いでしょう。

男女が平等に家事や育児を行うケースの成功例


イクメンなどという言葉が流行していますが、男性が積極的に家事や子育てに参加する夫婦の場合、男性の性格にもよるのかもしれませんが、上手に褒めておだてるようにした方が、家事や子育てに上手く関わってくれるようです。男性は女性よりも単純な面があり、少し褒めてもらえただけでも素直に喜べる気持を、大人になっても持っている方が多いようです。良い成功例を参考にして、早速試してみるのも良いでしょう。

配偶者控除の改正に気をつけよう

いかがでしたか。配偶者控除は専業主婦やパートで働く主婦を支える大切な制度ですが、頻繁に国会でも論議されることが多い項目です。制度が変わる場合や廃止されることもある配偶者控除は、今後もニュースなどで取り上げられることが多いはずですので、常に関心や興味を持って、その後の動向をしっかり把握しておくのがおすすめです。是非参考にしてみてはいかがでしょうか。