遺産や財産分与に関係するのは現金だけではありません。中には土地を相続する方もいて、そのような場合には納めるべき様々な税金が発生します。今回紹介する土地を相続した際に掛かる相続税は、いざと言う時に慌てないように行動できる内容です。是非今後に活用するために参考にしてみてはいかがでしょうか。

目次

土地を相続するとかかる税金


不動産物件の中でも土地を相続する場合には、どのような税金を納める必要があるのでしょう。

登記でかかる登録免許税

土地を相続する場合、亡くなった方から新たに相続する方に名義変更をして、所有権移転登記を行う必要があります。その際には無料で手続きが進められるのではなく、登録免許税を納めて手続きを進めます。

登録免許税の計算方法

登録免許税の計算には、固定資産税評価額が関係する計算と抵当権設定金額が関係する計算に分類されます。不動産取得の場合には、固定資産税評価額に税額を掛け算します。一方の抵当権設定の場合は、抵当権設定金額に0.004を掛けて計算します。それほど難しい計算方法ではありませんので、ある程度覚えておきますといざという時に簡単に算出できます。

税額分の印紙で納税

算出された登録免許税は現金で納めません。税額分の印紙を購入して印紙で納めます。勘違いをして現金を持って登録免許税の手続きをしようとしても、新たに印紙を購入してから再度足を運ぶことになり、二度手間になってしまいます。また現金払いとは違っておつりが出ませんので、納める税金の金額に合わせてちょうどに金額分の印紙にするように、十分注意して手続きを進めましょう。

相続税は税務署へ行って納めます


相続に関する税金の手続きは市区町村の役場ではなく税務署へ行って行います。あまり行く機会がない方もいる税務署は、場所が分からない場合は前もって良く調べておきますと道に迷わず辿り着けます。土曜や日曜だけでなく、祝日や年末年始には手続きできない可能性が高いので、事前に時間帯や曜日などを確かめてから来訪すると安心です。

土地の相続は家族や親族で争うことが多い?

一つの広い土地を兄弟で分け合うなど、曖昧な分割の仕方になる可能性が高い土地の相続は、家族間や兄弟姉妹間でケンカになる可能性が高いです。しかし費用を掛けてでも仕切りを設けて土地をしっかり人数で分割するなどしますと、家族でケンカすることは回避できます。

土地に対しての相続税

土地に対する相続税は、一体どのようになっているのでしょう。

基礎控除額以内ならかからない

土地を相続した方全てに相続税を納める義務が生じる訳ではありません。遺産総額によっては基礎控除額の範囲内に収まっている可能性があります。そのような方は土地を相続しても課税対象からは除外されます。

基礎控除額の計算方法

基礎控除額の計算は、法定相続人の人数が関係する計算式になります。仮に法定相続人が3人だった場合の基礎控除額は、3,000万円+600万円×3人となり、基礎控除額は4,800万円となります。よって遺産の総額が4,800万円以内であれば、相続税を納める必要はありません。

土地の評価額の種類

評価額が関係する土地の遺産は、どのような種類の評価額があるのか知っておいた方が役に立ちます。土地の評価額には路線価方式と倍率方式があり、土地の金額に大きく関係する大切な内容です。土地の評価は地域差があり、都心で便利な場所ほど高く評価されますが、一方で広い敷地でも地方では低い評価となるのが現状です。

減額できる小規模宅地等の特例

便利な制度を活用することで、土地に関する相続税を削減できます。小規模宅地等の特例は、居住用の土地についての減税対策の一つで、賢く活用することで相続税の金額を減らして計算することができます。

土地の管理は手放すことを想定して手入れも念入りにする

誰が相続するのかを争うことが多い土地ですが、立地条件などによっては高値での買い取りを希望する方がいる可能性もあります。そのような場合に素早く対応できるように、雑草を定期的に減らす手入れなどをしておきますと、いつ見学者が来ても安心です。

土地相続のポイント

土地を相続する際には、現金などとは異なる様々な工夫が求められます。一体どのようなことをポイントと考えて土地相続を進めるのが良いのでしょう。

生前贈与を利用する

最近では生前から財産を減らす目的で、生前贈与を考える方が多くなっています。子供や孫などに生きている間に自分の財産を分割してしまう方法で、税金対策としても注目されています。土地を相続する場合にも生前に分け与えてしまいますと、家族とよく話し合ってからそれぞれに与えられますので、遺言書で伝えるよりもケンカになる可能性が低くなります。

いらない場合は相続放棄

土地の相続は場合によっては負担となることもあります。住んでいる地域が違う場合などは管理が難しく、もらっても困ると思う方もいるようです。そのような場合は相続放棄をして、相続放棄申述受理証明書を使用して適切な手続きをしましょう。しかし一度相続を放棄する決断をしてしまいますと、後になって撤回できませんので良く考えてから相続放棄するのがおすすめです。

払えなければ売却や物納


土地を相続しますと場合によっては相続税を支払う必要があります。しかし相続税を現金で一括払い出来ない場合は、売却をして手放してしまうのも一つの方法です。その際に利益が出た場合には金額に応じて不動産譲渡税を納める必要がありますが、売却をして手元の負担を軽くするのも相続の形の一つです。

一つの土地を曖昧に分割しないようにする

土地の相続で問題となるのが、曖昧な土地の分割です。一つの広大な土地を兄弟や姉妹で分け合う場合に多く、自分の敷地に侵入したなど身内でもご近所トラブルのようなケンカに発展するようです。このような出来事を事前に回避するためには、しっかり壁や塀などで仕切りをつくって、二分割や三分割をした方がよいでしょう。勿論費用はかかりますが、兄弟や姉妹が大人になってケンカをするのは、関係性が改善しないケースも多くあります。工夫をしてトラブルを回避することが相続を上手く進めるコツです。

手放すことで負担が軽くなるケースもあります

手元にある財産を全て身内で分け合う発想だけでなく、手放して利益を生むということも視野に入れて相続の話を進める方が良いでしょう。特に土地などの不動産物件は、所有しているだけで税金の支払いや草木の手入れが必要で、想像以上に労力を求められます。家族同士で様々な意見を出し合って、より良い方向に進めるのが理想的な相続の手続きです。

土地の相続で家族や親族とトラブルを引き起こさないようにするには?


土地の相続は相続税の支払いの有無だけでなく、時には人間関係にも様々な影響を与えることがあります。しかし少し工夫をするだけで、土地の相続はスムーズに話が進められます。一体どのようなことに注目すると良いのでしょう。

生前から細かな話し合いをする

遺言書で遺産相続のことを告げられるよりも、生前から財産に関する話をしておくと良いでしょう。それほど深い話でなくても、誰がどのような考えでいるのかを理解するには、普段の会話からヒントを得ることが重要です。特に沢山の不動産物件を所有しているような方は、早めに手持ちの財産について細かく考えておくのがおすすめです。

財産を受け継いで管理するという認識を忘れない

どうしても財産分与というものは、受け継いだものは自分のものであると勘違いしてしまいます。しかし先祖代々から受け継いでいる土地などの不動産物件の場合、自分のものと思うよりも後世に受け継ぐ大切な預かりものであると考えますと、家族や兄弟姉妹と喧嘩になることもありません。責任をもって管理する能力が求められる大切な役目であると捉えましょう。

自分の要望ばかりを押し付けない

家族や親族と遺産相続の話をする場合、お金に関わる話し合いであることから、どうしても自分の考えや要望を押し付けて主張してしまいます。普段は大人しいような方でも、遺産に関する話になった途端、急に普段とは違う表情を見せる方もいて、相続は本音が現れやすい内容の話でもあります。しかし大勢での家族や親族との話し合いは、それぞれが言いたいことだけ言っていてもまとまりません。周囲の話に耳を傾ける余裕をもって話をしましょう。

周りの意見もきちんと聞き入れる

皆が無関心で意見を言わないような話し合いでも困りますが、自分の考えを持ちながら周囲の意見を聞けるような環境が理想的です。土地を含めた相続の話し合いは、場合によっては長引いて思うように税金の手続きが進められないこともあります。それぞれが好き勝手に発言するのではなく、様子を伺いながら大人しい人もしっかり意見が言えるようにサポートすることも大切です。

受け継いだ土地を賢く活用する

土地を受け継ぐということは、その人の物になったと同時に上手に活用して行くことも考える必要があります。今まで賃貸住宅だった方が、土地を活かして家を建てるのも良いでしょう。また自分で住まずに賃貸住宅や建売住宅として提供するのもおすすめです。土地を相続することで、手続きでの苦労があっても様々なメリットがあります。広さや場所に関係無く、大切に利用することで相続をした価値が高まります。

財産をしっかり計算して相続税を考えよう

いかがでしたか。土地の相続税を正しく納税するためには、亡くなった被相続人がどのくらいの不動産物件を所有しているのかをきちんと把握して、計算方に沿っている適正な税金を支払う必要があります。相続税は早めに対策をしておくことが大切です。関心がある方は、事前に専門家に相談しておくなどして、更に詳しく調べてみてはいかがでしょうか。