年金に関する様々な手続きがありますが、その中でも追納の手続方法についても知っておくと便利です。何かの事情で年金保険料を納められていない期間を解消できる追納は、多くの方が利用する方法になります。今回紹介する追納のポイントをおさえながら、適切な処理をするのが理想です。是非参考にしてみてはいかがでしょうか。

目次

学生時代の年金を追納するメリット


学生時代に納められなかった年金保険料を、その後会社員となった時などに納める際にも追納に分類されます。一体どのようなメリットがあると考えられて多くの方が追納をするのでしょうか。

老齢基礎年金額を増やせる

追納をする最大のメリットは、当然ですが老齢基礎年金の金額が増やせるということです。納めた年金保険料の期間や金額に応じて将来受け取ることができる老齢基礎年金は、追納することで自分自身が受け取る年金額を増やせます。未納や滞納状態をいつまでも継続させておくことにも意味がなく、支払う目途が立った段階で早めに追納することが求められます。

社会保険控除により税金が軽減

追納は税金の軽減にも繋がります。学生時代に納めていなかった年金保険料を追納することで、社会保険控除によって税金の負担が軽くなりますので、支払っていない部分を解消しながら減税効果も得られる二重の喜びがあります。学生時代に年金保険料を納めることができないのは、収入面からも仕方がないことですが、将来きちんと納める強い意志を持つことが大事です。

年金を追納する際の注意

全ての方が該当する訳ではない追納は個別に申し込みをして進めるなど、手続きをする際には注意ポイントがいくつかあります。年金を追納する際には、どのようなことに気を付けるとよいのでしょうか。

追納には申し込みが必要

追納を希望する場合には、自分から行動をしなければいけない部分があります。自宅に定期的に郵便で追納の申し込み用紙が届くのではなく、自分で申し込みをしなければいけません。年金に関する問い合わせ先となっている社会保険事務所などへ相談をして、追納の希望を伝える必要があります。

追納が出来る期間は限られている

また追納できる期間にも限りがあります。例えば学生時代の未納分を何十年も経過してから追納しようと思ってもすでに期限切れで対応不可になってしまいます。追納する気持ちがある場合には、学生の頃から納める計画を立てておいて、就職先が決まって社会人になった時点ですぐに追納が開始できるぐらいのスピード感が重要です。

承認期間の古い方から納付

追納する際には、承認期間が古い方から納付します。つまり納めていない未納期間の日付が古い方から年金保険料を納めて未納を解消します。たとえは2年分の未納を解消する場合には、現時点から一番近い日付の承認期間ではなく、一番遠い日づけからスタートをさせて未納分を納めます。

経過期間に応じた加算額の発生

追納をする場合には、経過期間に応じた加算額が発生します。未納分の年金保険料を納めるだけではなく、加算額が追加された金額を納めることになります。これは本来納めるべき時に納めていないことへのペナルティと考えますと、仕方がない加算額となります。

追納手続きと金額等の確認方法

自分が年金保険料を追納したい場合には、追納手続きを申し出る必要があることが分かりました。また金額などの確認をして、自分が思っている未納分と日本年金機構側の情報が合致しているか否かも確認する必要があります。是非参考にしてみてはいかがでしょうか。

納付申込書の書き方と提出方法

追納をする際には、納付申込書に必要事項を記載して提出することが求められます。社会保険事務所へ持参して提出することもできますが、郵送で手続きすることも可能です。この手続きが完了しますと、追納する際に必要な専用の納付用紙が郵送されてきますので、金融機関などで早めに納めましょう。

追納月数と金額の確認方法

追納月数と金額を知りたい場合には、便利なねんきんネットを活用することをおすすめします。パソコンだけでなくスマートフォンからも利用可能なサイトで、自分自身の年金に関するあらゆる情報を入手することができます。これによって、わざわざ社会保険事務所などに問い合わせをする手間が削減できますので、よりスムーズに追納手続きを進められます。是非アクセスしてみてはいかがでしょうか。

お得に年金を追納するポイント

追納をする際には、大きな金額を出費することになりますので、少しでも得ができる納付方法を知っておいた方が、賢い追納方法となります。一体どのような方法があるのでしょうか。

電子マネーで支払い


追納をする場合には、電子マネーでの納めることを選択できます。現金感覚で利用できる電子マネーは、利用金額に応じてポイントを貯めることが可能です。追納をする場合には、大きな金額を納めることになりますので、単純に金融機関で納めるよりもしっかりポイントを貯めながら未納分の年金保険料を解消できます。

入社1年目より2年目がおすすめ

学生時代の未納分を解消できる追納は、社会人になってすぐに追納の手続きをしてしまうよりも、入社2年目の方が良いと言われています。その理由は、所得税の計算が大きく関係していて、入社1年目よりも2年目に追納した方が節税対策をすることができます。追納をすることは大切ですが、タイミングや時期にも注意をして納めましょう。

収入が多い年の追納で節税

追納は納める時期や金額によっては、しっかり税金対策ができるようになっています。納めていないものを早く納めてスッキリさせることは大切ですが、年収が多い年を狙って追納するなどの工夫をすることで、加算額があるなどのマイナス面を少しでもカバーできます。

メリットを知って早めの年金追納を

年金追納をする場合には、ベストな時期やタイミングのほか、納め方にも工夫ができることが分かりました。年金の追納をすることによって、今まで納めるべきものを納められなかったことへの後ろめたい気持ちと、将来への安心感を同時に手に入れることできます。では将来年金を受け取る受給者となった場合、受け取った年金をどのように活用するのが良いのでしょうか。

決まった金額しか入金されないので大切に使おう

現役で働いていた時の収入に比べますと、金額も少なくなってしまう年金ですが、何も入金されない方に比べますと、わずかながらでも収入源が確保できているので安心です。しかし入金された日に散在してしまうような使い方をしていますと、初めは退職金などの貯蓄を切り崩してカバーできますが、いずれ生活が苦しくなります。2か月分が入金される年金を大切に使う習慣を身につけて、老後の生活を楽しむことがおすすめです。

生活費としてだけでなく自分への投資も忘れずに

2か月に1回入金される年金ですが、生活費として亡くなってしまう方も多いでしょう。しかしわずかな金額でも自分用に確保しておきますと、何か勉強したいことや興味があることの幅を広げることができるので、今まで以上に楽しく充実した時間が過ごせます。好きなことや興味があることは個人で異なりますので、自分が好きな分野を追求する喜びを楽しみましょう。

貯蓄や退職金をあてにしない

年金を全額自由に使ってしまい、貯蓄してある退職金で生活をするような暮らしは、あまり長い期間継続できる方法ではありません。万が一に備えて貯蓄をしておくことが大切ですので、収支にバランスを良く考えて生活費を工面することが重要です。始めから上手くいくことを目指すのではなく、試行錯誤を繰り返しながらオリジナルの方法を見つけてみてはいかがでしょうか。

老後生活を一層楽しくするコツ

時間に余裕がある老後の暮らしは、今までできなかったことができるようになるほか、働き方にも自由度が増しますので、知らない分野へ挑戦してみることもできます。一体どのような工夫や考え方をすることで、老後の暮らしが輝くのでしょうか。

健康維持に努める

風邪を引くだけでも治りが悪く感じるなど、年齢と共に体の変化に驚くかもしれません。しかし普段から健康管理に努めておきますと、医療費を削減できるのは勿論ですが、病気による心の落ち込みを減らすこともできます。そのためには、暴飲暴食を避ける他に、疲れをため過ぎないようにするなど、少しの工夫だけでも健康を保つことができます。

働く意欲を忘れない

年金生活や老後生活といっても、元気で働ける世代の方も沢山います。無理は禁物ですが、少しの時間や曜日を働くことにあてますと、収入を増やしながら気持ちに張り合いが生まれます。最近ではシニアの力を頼る企業や職種も増えていて、可能性が大きく広がっています、何もすることがない…と家で暇にしているよりは、なんか新しいことに挑戦してみるのもおすすめです。

地域との関わりやボランティアに関心を抱く

隠居生活をするような年齢でない方でも、家に閉じこもってしまう場合が多い年金受給者は、できるだけ社会との接点を絶たないようにすることが重要です。特に男性の場合は、会社と家の往復しかしていなかった傾向が強く、近所付き合いなども上手くできない場合が多いようです。そのような方こそ、時間に余裕ができる年金生活が始まった段階で、地域のサークル活動やボランティア活動に参加するなどしてみると良いでしょう。そうした生活をすることによって生活のリズムができ、メリハリもつくのでオススメです。

まとめ

いかがでしたか。年金の追納絵続きをしっかり進めることで、受け取る年金額を増やして快適な老後生活が送れることが分かりました。年金受給者にとって大きな収入となる年金の受給額は、現役で働いている時からの積み重ねが大切です。年金の追納には個別の手続きが必要ですので、該当する方は早速問い合わせしてみてはいかがでしょうか。