年金は老後の生活基盤を支える大きな役割があります。その年金を満額にするためにはどうしたらよいのでしょうか。今回紹介する年金の種類の違いや金額の違いを理解しますと、複雑だと思っていた年金制度が理解しやすくなります。是非参考にしてみてはいかがでしょうか。

目次

年金はどんなものか


年金という言葉をよく耳にしますが、老後にもらえるお金という概念以外が理解できていない方もいます。ここでは、年金の仕組みや種類の違いなどを紹介します。内容を理解しないまま支給される年金を受給していても、いざという時に困ることが起こるかもしれません。是非この機会を利用して年金に詳しくなることをおすすめします。

年金の仕組みはどうなっているか

厚生年金と基礎年金の二層になっている日本の公的年金は、20歳以上の方が加入する国民年金と会社員や公務員などの社会人が加入する厚生年金があります。働き始める年齢や結婚をする年齢など、人生の転機において加入する年金の種類が変わります。切り替えの手続きが上手くできていませんと、年金の未納時期が発生して後で多額の保険料を納めることになるなど、トラブルになる可能性があります。

年金を満額にするとどうなるか

20歳から60歳になるまでの40年間の全期間保険料を納めた方は、65歳から満額の老齢基礎年金が支給されます。保険料を全額免除された期間の年金額は半分となりますが、保険料の未納期間は年金額の計算の対象期間になりません。また平成29年4月分からの年金額の満額は779,300円で、老齢基礎年金を受けるためには、保険料を納めた期間と保険料を免除された期間と合算対象期間を通算した期間が10年間である120月以上あることが必要です。

満額にしないとどうなるか

年金を満額にしないと老齢基礎年金が支給されません。多くは未納分がある場合などですので、追って支払うことで適切な対処はしてもらえるはずです。年金は満額にするのとしないのでは大きな差がありますので、1回くらいなら…と油断することなく十分注意して納めましょう。また追加で納付できるからといって、故意に保険料を納めないのは好ましい行動ではありません。便利な制度に甘えることなく、毎回決められた金額をきちんと納めることが基本です。

厚生年金と国民年金の違い

厚生年金と国民年金という言葉をよく耳にしますが、明確な違いなどがあまり分かってない方も多いのではないでしょうか。国民年金は基礎年金と呼ばれていて、日本に住む人の最も基本的な保障であると共に、最低ベースの保障となります。厚生年金は形としては国民年金の追加年金となり、厚生年金に加入している方は厚生年金保険料を支払っていますが、この保険料には国民年金保険料が含まれています。同じ年金であっても厚生年金と国民年金にはそもそも大きな違いがあると理解できます。

もらえる金額の違い

厚生年金と国民年金は制度や仕組みが違うことが理解できましたが、受け取る金額にも違いがあるのでしょうか。年金は老後の生活を支える重要な収入源となります。用理解をしておいて、早めに老後の対策をしておくと安心です。

厚生年金のもらえる金額

厚生年金の受給額は加入期間と平均年収で決まります。計算する方法がある厚生年金ですが、平成15年3月分までを境に計算方法が変わっていますので、これ以降では同じ期間や平均年収でも、もらえる金額に差が生じますので十分注意しましょう。平均では1か月15万円前後と言われている厚生年金ですが、あくまでも平均ですので個人差があります。

国民年金でもらえる金額

国民年金の支給額に関わるのは加入期間です。当然ですが長く加入していた方が多くもらえるのは当たり前で、厚生年金のように平均収入が関わりませんので、分かりやすい計算方法となります。77万9,300円×加入期間(月数)(保険料納付期間)/480 が計算式になりますので、40年間保険料を納め続けた方は、80万円近い年金を確実に入手できます。

個人年金の利用

厚生年金や国民年金だけでなく、個人年金というものもあります。個人年金とは、個人年金保険とも呼ばれるもので、最近多くの方が関心を抱いている個人型確定拠出年金と呼ばれるものなどがあります。文字通り個人で備える年金のことで、厚生年金や国民年金だけでは不安な方は、個人年金で老後の安心を早めに準備することができます。様々なものがありますので、自分が欲しいサービズが受けられる内容であるかをきちんと確かめてから、契約を検討してみてはいかがでしょうか。

追納で満額にする

厚生年金や国民年金は、納め忘れや納め漏れがある場合には、追納をすることで満額にできます。これは満額にする場合としない場合では受け取ることができる年金額に差あるのがポイントで、故意に納めていなかったにも関わらず、たった1回の未納でも満額にされない場合などへの対応策です。満額での受け取りを諦めていた方は、相談窓口で話を聞いてみてはいかがでしょうか。

しっかり計算しながら老後を考える

年金は老後を支える大きな収入源ですが、まだもらう立場ではない若い人からしますと、遠い先の話になるのかもしれません。しかし早くから備えておくことが大事な老後は、年金以外の部分でも早めに準備をして、年齢を重ねてからも豊かな暮らしができるようなります。一体どのようなことなのでしょう。

低金利で長期ローンが組める住宅ローンの注意点


家賃感覚の支払いで一戸建てやマンションが買えるという話をよく聞きますが、そのような場合には、毎月の支払いを少なくする分だけ30年や35年のローンを組んでいる場合があります。仮に30歳で35年ローンを組みますと、年金生活が始まっている65歳まで住宅ローンを支払うことになる計算です。もちろんゆっくり支払って確実に返済することも大事なことですが、老後生活に住宅ローンが残っているのは少し不安があります。このような場合には、頭金を増やしてできるだけ住宅ローンだけを頼らないのがおすすめです。よくシミュレーションしてもらってから、正式な契約をするのが安心です。

健康でいることも老後の備えに?


年金を多くもらうことやアルバイトをして収入を増やすことも重要ですが、その分病気ばかりして医療費が掛かってしまうのでは本末転倒です。しかし少ない老後資金しかない場合でも、自分なりに楽しみを見つけて元気で過せることは、何よりも大きな財産です。そのためには、若い時からの基礎体力の向上が重要で、こまめに体を動かして栄養バランスを考えた食事をするなど、普段の少しの心掛けが大切です。

家族に迷惑を掛けないように荷物の整理も早めに進める

老いてしまう前に自分の身の周りを整理整頓する老前整理や終活などといった言葉が頻繁に聞かれますが、実際に実践するには何から始めたら良いのか分からないこともあるでしょう。しかし古いものや将来のために残しておいたものなど、家の中には今の自分には不要なものが多くなっています。引き出し一段など少しずつでも良いので、老後家族に迷惑をかけて自分自身でも探しものばかりしないようにするために頑張って片付けてみましょう。

まとめ

いかがでしたか。年金を満額にすることはとても大切なことで、決められた金額と回数をしっかり支払うことで、受け取ることができる金額に大きな差があることが分かりました。年金を実際に受け取るのは老後ですが、若い時から様々な局面から老後対策をしておくのは大切です。是非参考にしてみてはいかがでしょうか。