老後の大切な経済的基盤として退職金があります。多くのサラリーマンが手にする報酬ですが、長年にわたって会社に貢献した証でもあるかもしれません。とはいえ、退職金は誰でも貰えるものではなく、会社にとって退職金は義務ではないことをご存知でしょうか?退職金は必ずあるわけではありませんので、必ず入社前に退職金制度があるかどうか確認しておくことが大切です。今回は、退職金制度について詳しく紹介していきます。

目次

退職金の場合別積立方法

誰もが手にすると思われがちなのが退職金ですが、退職金がある会社ばかりとは限りません。何故なら、退職金は会社の義務ではないためで、退職金制度がある場合でもその仕組みは会社によって様々です。何処に誰が積み立てるのか、誰が運用するのか、どのように貰うのかなど詳しく紹介します。

会社が退職金を積立し運用する場合

その一つが、会社が退職金を積み立てして運用するという場合で、一般的なものとして退職時の基本給が退職金を決定する基本給連動型、勤続年数や仕事の実績をポイント化するポイント制、確定拠出年金制度の3種類があります。これは、会社の退職金規定に伴った退職金制度で、会社から支払われる退職金となります。

個人で運用先を選び積立を行う場合

会社が支払う退職金が無い、あっても少額などの理由から個人で運用先を選び積み立てを行うことができる制度もあり、この制度は会社外から退職金が支払われます。社外に自分で退職金を積み立てる制度で、保険料として自分で掛け金を決めることが可能となっています。運用先は保険会社や銀行の2種類が一般的で、個人の資産状況に応じて運用先を選んだり一括や分割など受取り方も選べる場合が多くなっています。

退職金積立を選ぶ際に知っておきたいこと

退職金積立制度には様々な種類がありますが、選ぶ際には幾つかのポイントを押さえておくと安心です。退職金には様々な制度があり、退職積立制度だけでなく退職金共済などもありますので、そのメリットやデメリットを良く把握して選ぶことが大切になります。選ぶ際のポイントを幾つか紹介します。

退職金積立制度には様々な種類がある

自分にとってベストな退職金積立制度を選ぶ際には、様々な種類があることを知っておくことが大切です。退職金積立制度には、中小企業退職金共済・勤労者値食金共済機構・小規模企業共済制度などがありますが、それぞれに特徴を持っており運用方法にも違いがありますので、よく確認しておくことが重要です。

保険会社や銀行のHPを確認すると良い


職場に退職金制度が無い場合は、自分で掛け金を負担して運用先を選ぶのが一般的です。運用先としては保険会社や銀行がありますが、運用実績は情勢により変化しており、HPで運用実績の公表をしているところもありますので、しっかりと確認してから選別することが大切です。確実性のある運用先はありませんが、大手の商品である場合はある程度の安心感は得られる場合がありますので、検討してみると良いでしょう。

個人での退職金積立はしておいた方が良い

退職金がある会社に入社しているサラリーマンの場合は、退職金のことに関して深く考えている人は少ないかもしれません。しかし、様々な情勢から退職金が受取れないという事態も考えられますので、個人で退職金を積み立てておくことは大事なことと言え、退職後や老後の生活を豊かに過ごすための一助となるものですので、個人の資産状況に応じて必要がある場合は自分自身で準備しておけば安心感にも繋がります。

年金だけでは生活水準が下がる可能性がある

退職金に加えて老後の大切な資金となるものに年金があります。国民年金制度では、通常の老齢基礎年金の支給額は最高で年間約80万円程度となっており、現役時代に比べてもグッと収入が減少することは間違いありません。収入が減れば必然的に生活水準も下がることになり、豊かな老後には程遠くなってしまう可能性があります。日本では平均寿命が延び、100歳以上の方も多くなって来ていますので、年金に加えて財産形成の一つとして退職金についてよく考えておくことは重要です。

日本の情勢に左右されない


個人で積み立てる退職金は、日本の情勢に左右されにくいというメリットがあります。また、自分で好きな運用先を選べますし、商品内容や掛金なども自由に選べる商品がありますので、自由度が高いのも魅力です。退職金があっても無くても、個人の資産に応じて退職金を準備しておいて損はありませんので、会社の退職制度をよく確認した上で検討してみると良いでしょう。

積立状況を把握し安心できる将来にしよう

サラリーマンなら必ず退職時に手に入ると思うのが退職金ですが、確認を怠ったばかりに退職時に支払われないというアクシデントに見舞われる可能性もあります。そんなことにならないためには、入社前に退職金制度の有無や内容を確認することが重要なことに加えて、入社後でも退職金について知識を深めておくことも大切です。退職後や老後の生活の資金となる大切なお金ですので、自分自身でしっかりと計画を立てておきましょう。